カウント・オルロフ

Count Orloff

カウント・オルロフ(本名イワノフ・ワルディサウス・ヴォン・ジアルスキ・オルロフ)は1864年ハンガリーに生まれた。彼は少年時に筋肉の病気を患い、上手く立つことが出来なくなった。筋肉が常に痛み、しばしアヘンを吸って症状を和らげていたという。

サイドショーに出演する際、オルロフはどういうわけか常に"石人間"として宣伝されたが、実際のところ、彼の症状は骨格の異常であったと言われる。その為、彼の四肢は奇妙に変形していた。加えて、オルロフの皮膚は非常に薄く、筋肉がほとんどない状態であったため、彼の腕や足にはステージの客席からでも、血管が透けて見えた。例えば彼の右側に居れば、左側から刺すスポットライトの光が明るく透けて見えるという具合である(丁度口の中に電球を入れて、それを外から見たように)。

こうした症状故に、オルロフはしばし、"人間窓ガラス"、あるいは"透明人間"などと言われることもあり、その特異な身体に興味を持ったヨーロッパやアメリカの医師に検査される事も多かった。1904年、オルロフはこの世を去っている。