フランセス・オコナー

Frances Oconner2

フランセス・オコナー(フランセス・ベル・オコナー)は1914年、米ミネソタ州のグラナイト・シティに生まれた。彼女はワイオミング州で行われたAl G.バーネスのショーを皮切りにキャリアをスタートし、その後はコール兄弟、セルス・フロトサーカスでサイドショーに出演した。サービス精神旺盛な彼女の芸の中でも最も有名なものは射撃術であった。彼女は片足で拳銃をホールドし、もう片足の指でトリガーを引くという曲芸で観衆を沸かせた。彼女は1932年の映画『フリークス』にも出演しているが、そこでは足を器用に使ってものを食べる、ワインを飲むといった芸を披露している。

フランシスは親孝行者で、サイドショーで得た賃金で生涯にわたり、母親を助けたという。しかし母親が死んだとき、彼女は既に年を取りすぎていたのだろうか、生涯独身のまま1982年1月30日に死去した。

一説によれば、フランセスのような両腕の欠損者達は、足を手の代わりに使っているうち、やがて足が手と同等の身体的特徴をもつようになると言われている。それは例えば足の指が手の指のように長くなったり、筋肉や腱が腕のように丈夫になり、更には指の付け根部分が膝よりも大きくなるといったように。オコナーに関して言えば、足で優雅にタバコを吸うその美しき姿が余りにも有名である。