ハリー・レイモンド・イーストラック

Harry Eastlack3

ハリー・レイモンド・イーストラックは1930年に生まれた。その時代、多くの"石人間"と呼ばれた人々と同じように、彼が患っていた症状は進行性化骨性線維異形成(FOP)と呼ばれるものである。この症状は結合組織が骨化するために、事実上、患者は身体を動かすことが出来なくなる。この症状が発症するのは一般に10歳〜20歳と言われるが、ハリーの場合は、10歳で発症した。FOPではまず肩と首に痛みを伴う繊維の小塊が形成され、それを切除しようとすると、今度は更に大きな塊が出来てしまう。

ハリーが動かすことが出来たのは、唇だけであったため、彼はいつも液体の食事を経口して摂取した。ハリーは1973年に肺炎で死亡したが、生前、彼はその遺体を研究目的で寄付依頼を受けたという。彼のその異様な骨格は、今でもフィラデルフィアのムター・ミュージアムに展示されている。