プリンス・ランディアン

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芋虫男、だるま人間、ソーセージ男、マクラ男、キャタピラ人間といった数多くのステージネームを持つプリンス・ランディアンは、1871年、英ギニア領のデマララでヒンドゥー教徒の家庭に生まれた。ランディアンは生まれた時から腕と足がなかったが、身体全体を器用に動かして移動し、更には自分でヒゲを剃ることも、口を使って絵や文章を書くことも出来た。

特に映画『フリークス』の中で見せた、煙草を口先で巻いて火をつける芸は、見事としか言いようのないものである。

彼は言語に堪能で英語、独語、フランス語を使いこなしたが、独特の強い訛りがあったため、映画の中での彼が台詞を喋るのはたった一場面、「君は眉毛で何かできるか?」のみだった。ランディアンは結婚して妻"プリンセス・サラー"との間に5人の子供をもうけ、サイドショーなどで活躍したのち、1934年12月19日、63歳でこの世を去った。